社会人が小学校の先生を目指すにあたり知っておきたい基礎知識
社会人になって改めて、小学…
国としても、社会人としてさまざまな経験を積まれた方が先生になることを歓迎しており、社会人経験のある方が先生になるケースは今後、増えていくのではないでしょうか。
今回の記事では、社会人が小学校教諭免許状を取得する方法と、教員免許状取得までのポイントを紹介します。
まずは、小学校教諭免許状を取得するための条件を簡単に紹介します。
免許にはいくつかの種類があるのですが、今回の記事では、一般的に取得を目指される方が多い「小学校教諭一種免許状」について紹介します。
※小学校教諭の免許の種類について詳細は別の記事で紹介予定ですので、公開までしばらくお待ちください。
「小学校教諭一種免許状」の取得に必要な3条件
・教員免許状取得に年齢制限はない
・大学で必要な単位(= 70単位)を修得し卒業すること
・4週間の教育実習、1週間の介護等体験を終えること
※教育実習先に関しては、実習校や自治体によっては年齢制限が設けられていることもあります。
教員免許状を取得するには大学への入学と卒業が必須です。
ただし、必ずしも今から通学課程の4年制大学に通う必要はなく、通信教育課程(通信制)の大学でも教員免許状を取得可能です。
通信制の大学でしたら、時間や場所に縛られることなく、自分のペースで学習を進められます。今の仕事を続けながらでも単位修得ができるため、社会人には通信制の大学がおすすめです。
また、通学課程の大学に比べて費用を抑えられるのも大きなポイントです。
さらに、既に4年制大学の卒業資格を有している方は、最短2年での教員免許状取得が可能です。教員免許状取得に必要な単位の修得のみに絞り、効率良く学習を進められます。
大学卒業資格を活かせる点でも、通信制の大学は社会人にとってメリットが大きいです。
せっかく通信制の大学に入学しても、教員免許状を取得できなければ意味がありません。次からは、社会人が通信制の大学で教員免許状取得を目指す際に、躓きやすいポイントを紹介します。
あらかじめ知っておくことで早めの準備や対策を立て、教員免許状取得までをスムーズに進められます。
通信制の大学といっても全てが自宅で完結するわけではありません。実習などに行く必要もあるため、働けない期間は必ず出てきますので事前に知っておきましょう。
教育実習の期間は4週間
教員免許状取得には教育実習に行く必要があります。教育実習の期間は4週間ですので、社会人が教員免許状取得を目指す際にもっともポイントになる期間でしょう。早めに教育実習に行く期間を決め、休みを取れるように準備を進めましょう。
介護等体験の期間は1週間
教員免許状取得のためには7日間の介護等体験にも行く必要があります。特別支援学校で2日間、社会福祉施設で5日間、計7日間を障害のある児童・生徒、お年寄りなどと交流したり介護・介助などを行ったりします。
こちらも、まとまった休みが必要になるので覚えておきましょう。
対面授業を希望するなら休みが必要な場合も
通信制の大学においてはテキストを使って自主学習を進めていくのが基本ですが、理科、音楽、図工、体育など、科目によっては授業を受ける必要があります。
オンラインでの受講が可能な場合もありますが、実際に大学で授業を受けた方が理解しやすい科目もあるでしょう。大学での受講を希望する科目がある場合は、早めにスケジュールを確認しておきましょう。
土日に受講できるケースも多いですが、夏期休暇のある7月下旬~8月は平日開催が増える傾向にあるので要注意です。
通信制の大学は自分のペースで勉強を進められるのが大きなメリットです。しかし、裏を返せば自分で計画的に勉強を進めなければいつまでも教員免許状を取得できないという意味でもあります。
勉強の進め方についてもあらかじめポイントを知っておくことが大事です。
教育実習に必要な単位がある
まずは、教育実習に行くために必要な単位を把握しましょう。
教育実習は教員免許状取得の必須条件ですが、そもそも教育実習に行くためにあらかじめ修得しておかなければならない単位があります。
教育実習に行こうと思っていた期間のギリギリで焦ることのないよう、それらの単位を優先して修得していくことがおすすめです。
科目最終試験を受けられる時期がある
単位修得のためには科目最終試験を受ける必要があります。科目最終試験は受けられる期間が決まっていますので、あらかじめ把握をしたうえで勉強を進めていくのが良いでしょう。期間は年に2~4回、毎月開催などと学校によってさまざまです。
また、科目最終試験を受けるためには事前のリポート提出が必要な場合がほとんどです。リポート提出も期限が設けられていることがありますので、合わせて確認しておきましょう。
自主学習の進め方のコツも知っておこう
社会人が自主学習を進める中でネックになるのは、やはり時間をどう確保していくかというところでしょう。自分なりの工夫をし、早めにコツをつかむことが大事です。
実際に免許を取得された社会人の方の学習方法を紹介するので、参考にしてください。
テキストのコピーや電子機器の活用で隙間時間に学ぶ
隙間時間を活用して勉強ができるように工夫されている方が多いです。
テキストや参考文献のコピーを常に持ち歩き、通勤中などを活用して読む。あるいは、データ化したテキストや、電子書籍をスマートフォンやタブレットで家事の合間に読み進めるなどです。
中には、時間がないときはスマートフォンを使って通勤中にリポート作成を進めたという方もおられました。
どんなに忙しい日でも、10分だけは勉強をするなどのルールを決めるのも、学びが習慣になるのでおすすめです。
集中できる場所や時間を見つける
リポートの作成や苦手な科目の勉強など、どうしても隙間時間だけでは進めにくいものもあるでしょう。図書館やカフェなど、自分が集中して学習できる環境を見つけるのも大事です。
自宅でも、早朝や夜間などは比較的に邪魔が入らず、集中しやすい時間ではないでしょうか。毎日、集中できる時間を確保し、学習を進めているという方も多いです。
焦らず休みやプライベートも大事に
計画通りに学習が進まず、焦る時期もあるでしょう。
理解が難しい科目がある場合は、後回しにするのも悪くはありません。ほかの授業を受けてから再度取り組むことで、理解が進むこともあります。
また、ときには思いっきり休んでしまった方が、その後の学びのモチベーション維持につながる可能性があります。休日は勉強だけでなく、プライベートを楽しむ時間を確保されている方も多い印象です。
中には、定期的に1週間ほど勉強しない期間を設けていたという方もおられました。
学びを続けるためには、休みとのバランスを取ることも大事です。
佛教大学通信教育課程における小学校教諭免許状取得の詳細については、下記webサイト、記事もご参考ください。
「現場で活躍できる教員の養成」を第一に、入学から教員免許状取得まではもちろん、教員採用試験へのサポートも行っています。
教員、事務局スタッフ、サポートスタッフなど、通信教育課程の大学においてもさまざまなスタッフが在籍しており、学習の疑問に答える体制を整えています。
今回は、社会人が小学校教諭免許状を取得するにあたり、事前に知っておきたいポイントを紹介しました。
教員免許状取得方法でのポイントは、社会人の場合は時間や場所に縛られず、費用も抑えられる通信制の大学がおすすめであること。特に4年制大学を卒業されている方ならメリットが大きいことを紹介しました。
通信制の大学で躓かないためのポイントとしては、事前にまとまった休みが必要な期間を知っておくこと。また、自主学習を進めるにあたって押さえておきたいポイントを知ることが大事だと紹介しました。
小学校教諭免許状の取得に年齢制限はありません。社会人だからといって決して遅くはありませんので、通信制の大学を上手く活用して小学校教諭免許状の取得を目指すことを検討してみてください。
・教員免許状取得に年齢制限はない
・大学で必要な単位(= 70単位)を修得し卒業すること
・4週間の教育実習、1週間の介護等体験を終えること
※教育実習先に関しては、実習校や自治体によって年齢制限が設けられていることもあります。
・場所や時間にしばられない
・費用が抑えられる
・4年制大学を卒業済なら必要な単位修得のみでOK
・最短2年で教員免許状取得が可能
・通信制の大学でもまとまった休みが必要な期間がある
(4週間の教育実習、1週間の介護等体験、場合によっては対面授業も)
・教育実習へ行く前に修得が必要な単位がある
・科目最終試験を受けられる期間が決まっている
・自主学習の進め方のコツを知るのも大事