50歳を目前にこれからの人生を有意義に過ごすためにどうすればいいかを考えていたとき、職場の若手職員が通信制大学で学んでいることを知りました。それならば私もと、以前から関心があり、書籍などで読んでいた『史記』や漢詩について専門的に大学で学ぼうと、中国学科のある佛大通信への入学を決めました。
この年齢で仕事と両立させての勉強は正直大変なので、モチベーション維持と時間の有効活用のために学習スケジュールを年、月、週単位で立てて、無理のない範囲で取り組んでいます。
スクーリングは職場の休暇や有休を利用し、必修科目に加え、自分が学びたい科目を吟味して受講しています。
入学時は、これまで中国語を学んだことがなかったので不安がありました。でも、先生の丁寧な指導のおかげで、自分でも驚くほど音読力や読解力が身につきました。今では中国語のテレビを観たり通勤時に中国語講座のラジオを聴いたりするのが習慣になっています。
中国古典の文学・哲学を学ぶ科目では、文献を読み解き、リポート作成や試験に挑みます。文献は原典にあたりますので、辞書を多用した結果、漢字の知識も深まりました。
これまでは中国の思想家や詩人の作品を、専門家の解釈が入った日本語訳でしか読めませんでした。まだまだとはいえ原典を直接読めるようになり、訳者の翻訳の意図や、私自身が訳すならばどう訳すかなど、いろいろ考えながら読むこともできるようになりました。
また、教養も身につき、語彙力があがってきたことも実感しています。学ぶということは、本当に素晴らしいことです。
佛大通信を卒業したら終わりではなく、生涯を通じて、中国に関わる学びは続けていきたいですね。