これまで仕事で障がい者や高齢者と関わる中で、身体や心の健康について興味を持ち、心理学、調理・栄養学、中国医学、太極拳などを学んできました。現在は高齢者施設で介護士として働いており、利用者さんの人生の最後に寄り添うためにはどのような心のあり方が望ましいのか、何かヒントを得たいと仏教学を学ぶことにしました。
とはいえ、仏教学のテキストは想像以上に難しいものでした。大学で会う人ごとに「どうやって勉強しているの」とインタビュー。みんな自分なりの方法を編み出して頑張っているとわかり、励まされました。今は、わかりやすい参考書を図書館で借りるなどして、時間がかかってもわかるところから読み進めていくようにしています。
職場である福祉施設は、まさに仏教の教えを実践する環境が整っている場所。仏教学を学ぶことで精神面が高まり、利用者さんやスタッフなど関わる人々によい影響となれば、仏教学部を選択した意味があると思います。また、授業で中国語を学んだことをきっかけに興味が深まり、自分でも習い始めました。学びは価値観や視野を広げてくれる出会いなのだと実感しています。
京都でスクーリングがあるときは、キッチンのついたゲストハウスに宿泊します。京野菜を買い大学の友人を招いて一緒に料理を作って食べるのはとても楽しく、何よりの息抜きになっています。レンタサイクルを借りて町の散策にも出かけます。夜道に門灯がともる古都ならではの風景など、京都の人の目線で町を味わっています。
このような京都体験も、授業や勉強に追いまくられている日常も、全部含めて学生生活。人と比べるのではなく、自分にとっての一瞬一瞬を大切に過ごしたいと思っています。