中学生のときから教員になることを考えていましたが、家庭の事情もあり、高校卒業後は機械系のエンジニアとして働いてきました。業務で経験を積み、後輩の技術指導も担当するようになったところ、誰かに物事を教える楽しさと、それによって成長が感じられる喜びを感じ、教員への思いが再び膨らんでいったのです。教員採用試験やその後のキャリアのことを考えると、年齢的に最後のチャンスかもしれないと、働きながら大学に通うことを決意しました。通信教育での教職課程の歴史と実績が魅力で、佛大通信を選びました。
仕事と並行して学習する中で、テキストや参考文献は重要な箇所をコピーして、通勤中や仕事の昼休みといったすきま時間に読んだり、仕事で欠かせないタスク管理を学習に活用し、ToDoリストを作成して課題やスケジュールをより明確にしたりと工夫しました。教育実習は仕事を休む必要がありましたが、上司に相談したところ、長期休暇を了承いただきました。働きながら教員をめざすには、日頃の勤務態度と、周りに理解いただく大切さを感じました。
私は理系科目が得意で、エンジニアの職に就きました。一方で文学が好きということもあり、国語教員をめざしました。文学部では幅広く、数多くの作品に出会うことができ、高校までの勉強とは異なる着眼点で作品を考察したことは、今も鮮烈に残っています。
また学習を通じて、国語という科目は数学でも、英語でも、すべての学問を理解する上で土台となることを実感しました。さらに社会に出ると、言語力や読解力、コミュニケーション力といった国語から得られる能力は不可欠。だからこそ、生徒たちには、国語の重要性をしっかりと教えていくことが目標です。