社会人が小学校の先生を目指すにあたり知っておきたい基礎知識
社会人になって改めて、小学…
社会福祉学部 社会福祉学科 卒業生
「ぜったいに2年間で卒業・資格取得!」…ひとことで言えば、それだけを目標に頑張ってきました。というのも、私の性格上、途中で弛んでしまえばきっと復活できないことがこれまでの経験上、目に見えていたからです。もう勢いでやるしかない! そう決めました。
しかし、みなさんと同様に、最初に送られてきた膨大な資料を前にタメ息。どこから手をつければいいものやらしばし途方に暮れ…。でも、2年間ですべて修了させるためにはぼんやりしているヒマはありません。とにかく始めなければと、早速年間計画を立て始めたものの、2年後に資格取得を達成するためには…、逆算して、少なくとも3カ月程度の国家試験対策のための期間も必要だし、となると、遅くても秋までには全科目を修了することが必要で…っって!!! なんとひと月3科目ずつのノルマをこなさなければならないではないですか!
みたいな感じで私の2年間の地獄の日々が始まりました。仕事をしながらのこの2年間の勉強は本っ当っにキツかった。現役時代を含め私の人生の中でこれほど真剣に勉強したことはかつてなかったです。肩こり頭痛はハンパないし。それでも半ば意地のようにほぼ毎月3科目ずつをなんとかかんとかこなし、2年目の7月には予定の必要科目すべてのリポートと試験を修了できました。
できることなら、もう少しひとつひとつの科目に深くじっくりと取り組みたかったというのが本音ですが、年齢的にもそれほど余裕がないため、とにかく早く資格が欲しかったのです。受験資格取得だけが目標なら専門学校の通信の方が試験もなくラクに単位が取れるでしょうが、社会福祉士と精神保健福祉士を同時期ダブル受講できなかったので、それができる大学を選びました。なので、本来の大学での学びという意味の勉強とは少し違い、もったいない勉強の仕方だったかもしれません。もし時間があれば、このように駆け足でやっつけ学習をするのではなく、できればじっくり本質を学びたかったと思いました。
さて、具体的に私がどうやってこなしてきたかという話ですが、残念ながら特に秘策があるわけではありません。1回目の科目最終試験では軽く考えすぎていてテキストをざっと読んだだけで臨み、時間内に紙面を埋めるのに苦労したことや、周りの方々の真剣さに圧倒され、これはもっと周到な準備と“必死のパッチ(関西弁)”の暗記が必要だと気付かされました。例えばよく聞く話ですが「視覚派」か「聴覚派」か。模範解答を作成し録音して絶えず聴くという方がたくさんおられます。私はどちらかといえば、聴覚より視覚から情報を得る方が入りやすいタイプのようで、ひたすら文字とにらめっこです。何度も何度も繰り返し読む、ひたすら読む。通勤時間のちょっとした間も無駄にせず、文字を眺める。その中のキーワードを順番に記憶する。というようなやり方で、きっとみなさん誰もが同じような工夫をして頑張っておられると思います。試験前は本当に吐きそうになりながら「もう無理!」と悲鳴を上げながらの闘いでした。リポート作成については、仕事の合間で参考になりそうな文献をあたり休日にまとめて仕上げるパターンでした。設題が何を求めているかを外さないよう理解することが結構難しいのではないでしょうか。返却されたリポート添削の先生のコメントを見てもよくわからないこともあったりしましたが…(笑)。
学習時間を取りたくてもなかなか取れない環境の方もたくさんおられることからすれば、自分の思うように時間が持てたという条件もあったから計画通りに進められたと思いますし、またなんといっても自分自身の体力や健康がなければ勉強どころではなくなってしまいます。その点でも、私の場合、若干強引なハイペースで突っ走ってしまいましたが、この2年間特に大きなトラブルなく過ごせたことは恵まれていたと感謝しています。やはりご自身の健康管理には十分気を配って乗り越えていただければと思います。
最後に、国家試験に関してですが、これはこれで大学の試験とはまた違った対策が必要ですね。重箱の隅をつつくような問題が多く、最初に過去問をやった時は「は!?」疑問符が頭の中を渦巻く感じ。こんな問題が解けないとダメなのか~と絶望的になりますが、やはり何度も繰り返して問題を解くことで「設問慣れ」してきます。「ははぁ~んこういう傾向かぁ~」みたいな…。国家試験対策講座で先生が「問題を解くのが快感になるまでやれ!」とおっしゃっていました。(ゲゲッ)
国家試験はとにかく範囲が膨大なので、多すぎて混乱しそうな人物名や向精神薬名などは試験直前短期記憶勝負でした。ダブル受験は2日間にわたるので、試験時間も長く集中力が途切れそうになりました。特に共通科目はボリュームが多いので本当に大変です。もうどこからやればいいのかわからなくなりますが、1年ごとではなくて数年分の過去問をバラして科目ごとに編集されている問題集は、自分がどの分野に弱いのかがすぐにわかるのでよかったと思います。試験までに自分の弱い科目を自覚できるようなペースで進めば楽勝かも? それと、模擬試験は何度か受けた方が絶対にいいと思います。
当時の同僚(社会福祉士)に「過去問は100点とれないとね」と言われ「マジか!?」とおののきましたが、問題数をこなしていれば必ず取れるようになります! 繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し…定着させるイメージで。頑張ってください!
~プロフィール~
1982年3月 広島大学総合科学部総合科学科卒業
2013年4月 佛教大学社会福祉学部社会福祉学科3年次編入学
2015年3月 同卒業
京都市社会福祉協議会、京都市嘱託職員PSWを経て、
2016年4月より刑事施設法務技官(福祉専門官)
(佛大通信2016年4月号より)