社会人が小学校の先生を目指すにあたり知っておきたい基礎知識
社会人になって改めて、小学…
文学部 英米学科 卒業生
私は、高校卒業後すぐにカナダへ留学をしたため、佛教大学へは1回生からの入学となりました。佛教大学へ入学するきっかけとなったのは、中学校教員を目指したいと思ったからです。そのため、私は入学当初の目標に、最短の4年間での卒業と教員免許を取得するということに決めました。この目標を達成するために、私が実行したことは、毎年1年間のシラバスが届いたら、1年分の予定を立てて、さらにそれを細かく月々の予定に分けていくことから始めました。この時点で仕事と勉強の両立に無理のないような計画を立てることで、4年間計画的に学習を進めることができました。学習の方法としては、まずはシラバスを熟読して、学習の目的を把握し、テキスト中心に学習を進めながら、参考文献や自分にわかりやすそうな本を探し、不足を補うようにしておりました。私の場合、佛教大学の図書館に通う交通費のことを考えると、スクーリングでキャンパスに行く以外は、ほとんどが書店に出向くかネットで中古を探して直接購入していたため、卒業時には大量の本が手元に残る形となりました。書き込みをした本は一生の宝物として、これからも見返していきたいと思います。私は利用したことはありませんが、佛教大学図書館では宅急便にて本の貸し出しも行なっているようですので、遠方に住んでいる通信学生に対して、とても配慮が感じられます。購入ではなく借りたいと思う方々には、とても良い制度だと思いますので、ぜひ活用してみてください。
科目最終試験の勉強では、科目によってはシラバスに詳しく学習の要点が記載されていたため、その要点を中心に学習を進めていき、暗記しなければいけない事項については、小さな持ち運びのしやすいB5サイズのノートにまとめ、毎日の通勤時間の電車の中や試験直前には職場の休憩時間も利用して、学習をしました。また、科目最終試験では、2科目受験の場合、2時間で2科目を終了させればよいことから、時間がかかりそうな科目とそうでない科目を試験申込みの際には考慮して、申込みすることで、2時間を有効活用し、 1時間かからないものを先に終わらせてから、残りの時間のすべてを時間のかかる科目へ割り当てるように心がけておりました。そうすることで、再試験を受けることなく、どの科目も無事に合格することができました。
私の場合、一番大変だったのは、教育実習でした。通信課程において教育実習研究などのスクーリングはありましたが、他校の実習生たちのように、事前に大学の中で模擬授業を何度か受けるような機会が設けられていなかったためです。私自身、40人ほどの生徒の前で教壇に立つことに加え、教えること自体も初めての経験だったため、初めはすごく戸惑いました。そのため、通信課程で教職を目指す方々にとっては、事前に機会があればボランティアなどで学校現場に慣れておかれることを強くおすすめします。とても大変な3週間ではありましたが、教育実習をはじめ、介護体験を通じて多くのことを考えさせられ、教科書では学ぶことのできない貴重な経験ができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。教育実習での経験は、今後教える立場になった際に、役立てたいと思います。
卒業論文については、カナダ留学中に読んだ本を活かした題材を選択し、久々に英語で論文を書いたことは、とてもよい勉強になったと思います。卒業論文は、学部によって必須だったり、選択制だったりするようですが、4年間の最後の記念として、ぜひチャレンジされたらよいと思います。スクーリングの中では、定められたトピックに基づいた課題について考慮したりすることがメインですが、卒業論文だけは題材をはじめ、全て自分で決定することができるからです。自分の本当に興味のあることについて調べるために様々な本を読むことはとても楽しいことですし、卒業論文を書くこと自体人生の中でなかなか経験できることはないですので、いい機会だと思います。もちろん大変なこともありますが、書き終えた時の喜びもその倍になることは間違いありません。
社会人になってから、仕事をしながら勉学に励むことは容易ではないと思います。時には挫折してしまいそうな時もあるかと思います。そんな時は、「自分がなぜ勉強をしようと思ったのか?」「自分の目標はなんなのか?」を常に自問自答することで、目標を見失うことなく無事に卒業することができると思います。通信教育課程で学んでいる方々は年齢層も幅広いです。ですが、共通していえることは、誰もが、自分の意志で佛教大学を選び、入学してきているということではないかと思います。自分の意志で選択し、自分で入ったからこそ、入学時のやる気を忘れずに、最後まで達成していただきたいと思います。私自身も1回生、2回生の時は、一般教養の科目や教職の科目があり、科目数が非常に多かったため、週末はプライベートな時間を惜しんで、勉強時間に割り当てた状況です。目標を達成するためには、致し方ないことだと思います。そのため、家族や友達の理解があってこその4年での卒業を果たすことができたということはいうまでもありません。私にとって、卒業は夢に向けての準備段階にすぎません。これからさらに夢に向かって突き進んでいく中で、この4年間通信教育課程の中で学んだ、忍耐強さが今後も役立つのではないかと信じています。最後になりますが、非常に熱心な先生方のもとで、特にスクーリングにおいては興味深い内容の授業に参加できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。また、普段顔を合わせることのない佛大生たちとの交流もかけがえのない思い出です。離れていても常に人と人は支え合って生きているのだと実感できたのも、通信課程ならではの特徴であると同時に、4年間で非常に人生経験ができたと思います。すべての佛大生が、入学当初の目標を達成できることを心より願っています。
~プロフィール~
神戸市在住。高校卒業後、カナダ・韓国へ留学。その後、外資系の会社に勤務。
2010年10月 佛教大学文学部米学科入学
2014年9月 同卒業
(佛大通信2015年9月号より)