通信教育クロストーク

2018年12月15日
学習体験記 教育学科卒業生(Y.Tさん)

教育学部 教育学科 卒業生

1.はじめに

 佛教大学通信教育課程で学ぼうと決意したのは、実は今回が初めてではありません。15年程前に英語を勉強したいと思い、英語英米文学科(現:英米学科)に在籍しました。しかし、入学後半年も経たないうちに海外派遣が決まり、数年間の休学後に退学しました。帰国後、年齢や学習環境を考えると、再挑戦は、すぐに踏み切れるものではありませんでした。今思うと、再挑戦して2年間学び続けることができたのは、自分の中の勇気、やる気、本気、根気、元気の「5つの気」が支えてくれたと思います。

2.「5つの気」と学習スタイル

 海外派遣前の学習意欲も、帰国後には薄れていました。しかし、折に触れて途中退学したことが後悔とともに頭を過り、ほんの僅かなやる気が心の中に蘇ってきました。それと同時に、定年退職を間近に感じる年齢になっていたので、「今から勉強したことが生かせるだろうか」「また途中で諦めることにならないだろうか」という不安も感じました。そんな時、一歩を踏み出す力となったのが、勇気です。「初心に戻って教育学を勉強すれば、経験と理論をつなげて満足する仕事ができるのではないか」という小さなやる気を、「失敗を恐れるな」という勇気が大きくしてくれたのです。勇気は、初めてリポートを提出したり科目最終試験に挑戦したりする時にも、不安な私の背中を押してくれました。一歩さえ踏み出せば、たとえ失敗してもそれが経験となり次へと前進できると思います。

 こうして教育学部に3年次編入学したものの、仕事をしながら続けることは大変です。そこで、送られてきた資料をよく読んで、卒業までの見通しをもつことにしました。多くの単位取得は時間的にも難しいため、卒業に必要な単位を2年間で取ることにして計画を立てました。

 まず、シラバスを読み、学習する科目を決めていきました。私は、学習したいと思っていた心理学を中心にしながら、これまで学んだことのない生涯学習等について履修することにしました。次に、2年間のスケジュール表を作り、科目最終試験の受験予定を書き込んできました。仕事が忙しくなる時期も考慮して、どの位の学習時間が確保できるかを考えて計画しました。学習する順番も、シラバスを読んで自分が取り掛かりやすいと思うものから始め、似た内容は続けて学習するようにしました。また、卒業論文にも挑戦するためにテキスト学習は早めに終えたいと考え、2カ月に1度は科目最終試験を受験することにしました。計画を立てる際に苦労したのが、スクーリングです。スクーリングの時期と教員免許状更新講習の時期が重なってしまったために、日程の余裕がないままどんどん終えていかなければなりませんでした。

 2年間の見通しを立てて進めた学習ですが、初っ端の科目最終試験で計画を変更する羽目になってしまいました。それは、科目最終試験の要領もわからないまま2科目同時に受験したために、学習内容が十分頭に入っておらず、危うく1科目を落としそうになったのです。私の場合、リポート作成と同時に「留意点」を参考にして問題を予想し、自分なりの解答を作って試験に臨みました。しかし、2科目となると理解して覚えることが自分の容量を超えたものになってしまうのです。60分間の試験中にゆっくりと思い出しながら記述していては、問われていることに対する十分な解答はできません。自分の能力では、1科目ずつ受験するしかないということがわかったのです。この時の失敗から、自分の学習スタイルを考えました。片道1時間の通勤時間を使って、電車の中ではテキストを読み、歩くときは頭に入れたことを口に出しながら覚えます。休日は1日中じっくりとテキストや参考文献を読み直してリポートをまとめたり試験を想定して何度も記述したりすることにしました。

 このような日々を、2年間続けることができた理由を考えてみました。一つは、参考文献等を読んで深く学べば学ぶほどこれまで曖昧にしていたことが理解できる学習の楽しさを味わったからだと思います。学ぶうちに手を抜いて近道するのではなく本気で取り組むようになり、本気がやる気をさらに大きくし、次の学びにつながる根気となったと思います。大学の図書館で本を読む時間は、学生気分を満喫できる幸せを感じるひと時でもありました。生涯学習や心理学のテキストの中には、自分の歩みを振り返って考えさせられることが書かれてあり、大変興味深く学習できました。他には、スクーリングで知り合った人たちの努力を知ることが励みになったり、先生方から直接講義を受けることが喜びになったりしたことです。スクーリング中の朝のおつとめは、御経を唱え講話を聞いて心穏やかに過ごす時間になりました。さらに、何よりも元気でなければ続けることはできなかったと思います。2年の間には、病気で入院したりスクーリング中に腰痛で悩まされたりしたので痛感しました。

3.卒業論文

 「卒業論文」という言葉は、憧れの一つでした。迷わず取り組むことに決め、テーマは自分の教育実践と関わりのあるものにしました。部屋中が紙の山になるほど、参考文献を集めて読んでいきました。マーカーで線を引いたり付箋を付けたりしながら読み進めていきましたが、再度読み直したり参考にしたりする際には、どこに何が書かれていたかがわかるようにすることが重要でした。青砥先生には、論の立て方から細かな表記の仕方に至るまで何度も大変丁寧なご指導をいただきました。また、口頭試問では、曖昧な点や違う視点からのアプローチの仕方等について考えることができ、今後の学びに生かしたいと思いました。

4.おわりに

 学習を無事に終えた今思うことは、学び続けられたことへの感謝です。病気をしても最後まで続けることができたことは、健康の有難さに気付かせてもらいました。また、現在貧困問題が問題視されており、学びたくても学べる生活環境にいない人たちがある中、通信教育で学べたことにも有難さを感じます。先生方やスクーリングで出会った学友のお陰で自分が学び得たものを、残りの教職生活や今後の自分の人生に生かしていけるようにしたいと思います。

~プロフィール~
京都府公立小学校、国立大学附属小学校、在外教育施設での勤務を経て、現在京都府公立小学校勤務。
2015年10月 佛教大学教育学部教育学科3年次編入学
2017年9月 同卒業 

(佛大通信2018年8月号より)

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