通信教育クロストーク

2018年11月19日
学習体験記 社会福祉学科卒業生(M.Tさん)

社会福祉学部 社会福祉学科 卒業生

入学の動機

 私は歯科衛生士として働いていましたが、以前から社会福祉に関心があり、親しい社会福祉士の方から「大学の通信教育課程で福祉を勉強してみたら。働きながらでも大丈夫。」と勧められ、佛教大学通信教育課程で社会福祉を学んでみようと思いました。

テキスト履修

 テキスト履修には苦労しました。リポートを作成するという経験がなく、大学から送られてきたシラバスやテキスト、参考文献を読んでも、どのようにリポートに組み立てればいいのか解らず途方に暮れました。それでまず、学習会に行き先輩や学習サポーターにヒントを頂きました。スクーリング中に開催された「リポートの書き方学習会」にも参加しました。そうして何とか仕上げた最初のリポートはテキストや参考文献をほぼ丸写しのものでした。私のリポート作成はシラバスを読み込み、テキストや参考文献を読みつつ気になるところを抜書きし、「序論」「本論」「結論」にあてはめ、文章を削ぎ落とし体裁を整え完成させていました。また新聞や雑誌、テレビのニュースやドキュメンタリーをこまめにチェックし最新情報として引用していました。学習会では文章を読むのが好きな人を見つけて、リポートを読んでもらい意見を聞かせて頂きました。1カ月に1回はリポートを提出し科目最終試験を受けることを目標に、平日は仕事の後に文献を読み休日は紫野や二条キャンパスの大学図書館、サンサーラに籠もってリポート作成に励みました。
 通信教育では計画的に学習を進めていくことが大切です。履修漏れによって卒業や国家試験受験資格等に必要な単位に達しない場合もあります。佛教大学の学習相談で個別の履修状況について確認・アドバイスをして頂き、大変助かりました。

科目最終試験

 科目最終試験はシラバスや過去の試験問題を参考にしました。リポート作成時にテキストや参考文献に付箋を貼ってチェックしておき、自分なりの模範解答を800字くらいで作成し、隙間時間に読み込み覚えました。録音し耳で覚える方もいたようです。試験では頭が真っ白になっても、とにかく何か書いて紙面を埋めるようにしました。試験の後は学習会に参加して、学部を超えた様々な方々との交流が気分転換になりました。

スクーリング

 スクーリングは授業を通して直接学べる機会であり、リポート、科目最終試験の対策、国家試験、実習、卒業の対策などの情報交換ができる場でした。自分ひとりでは気が付かなかったことも多く助けられました。

実習

 4回生を前に「福祉の世界で働きたい」という思いを強くし、働いていた職場を辞めました。社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験受験資格取得の履修コースをとっており、3カ所の施設での実習が必須でした。4月末で仕事を辞めると5月からは実習中心の毎日でした。実習は初めて障害者である利用者さんとかかわる機会でした。信頼関係や、地域で生活することの大切さを、利用者さんに教えて頂きました。毎日の実習記録の記述は体力的にも精神的にも大変でしたが、その日の出来事を客観的に捉え振り返る作業は学びを深める時間となりました。また実習を通して地域で暮らす障害者の方を支援する仕事に就きたい思いが膨らみました。

卒業論文

 卒業論文は社会福祉学部では必須ではありませんでしたが、「1つのテーマにじっくり取り組んで考えを深めたい、教授の指導を面と向かって受けて学びを深めたい」と考え選択しました。「浦河べてるの家の実践が意味すること」を題目に決め、図書館のポータルサイトやインターネットを利用して関係する書籍、論文を見つけ出し読み漁りました。関連する論文を写し書いて論文の書き方の勉強もしました。DVDを視聴しWEB マガジンも購読し、ついには自分の目で確かめたくなり北海道浦河に行き1週間べてるの家に滞在し利用者さんと昆布詰めの作業をしながら当事者研究やSSTを体験してきました。べてるの家の「場」の力を実感できより深く掘り下げることができました。

国家試験

 国家試験は大学の試験とは全く違った対策が必要です。4月から国家試験対策のワークブックに目を通し、web講座も利用しました。実習先の先輩からのアドバイスで、過去問を集中的に勉強しました。模擬試験も受けました。できることは何でもした結果、社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験に合格することができました。

おわりに

 私は社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得し、現在は相談支援事業所に勤務しています。希望するような就職先が見つからずにいた時に、卒業論文担当教授の岡村正幸先生に声を掛けて頂き福祉教育開発センターの泉洋一先生に相談することができ、希望していた精神障害者の地域生活を支える仕事に職を得ることができました。佛教大学で学んだことを実践し、実践の中でまた新たに学んでいこうと頑張っています。今は佛教大学の先生方や仲間の皆さん、家族をはじめ、多くの方に感謝の気持ちでいっぱいです。
 コツコツと続けていけばゴールは必ず見えます。大学での勉強を楽しみ、また様々な人と世代や職業を超えて共に学び、話し合い、かかわり、出会いを重ねながら学習を進めていってください。

~プロフィール~
2013年4月 佛教大学社会福祉学部社会福祉学科入学
2017年3月 同卒業

(佛大通信2018年6月号より)

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