この世の中に起こる現実のできごとは厳然たるものであり、ときに理不尽です。しかし、たとえそのような厳しい状況に遭遇しても、歩んでいく力をもたらしてくれるのが仏教精神です。佛教大学はこれまで一貫して、仏教精神を根底に、自分を大切にし、他者をも大切にできる人、そんな人材を社会に送り出してきました。また本学は通信教育課程を1953年4月に開設し、いつでも、どこでも、だれでも、自由に学ぶことができる場を提供して、実に70年になりました。特に教育や福祉などの現場でキャリアアップをめざす方に大きな実績を残しています。
本学の建学の理念である仏教精神とは、眼の前に起こる現実をしっかり見据え、自分のなすべきことをなすことに他なりません。浄土宗を開かれた法然上人の思想の根幹に「還愚(げんぐ)」という考えがあります。それは本当の自分を認め、その自分が確かにできることを携えて、着実に未来へ歩んでいくことです。本学通信教育課程における学びを経ることで、あなたはもっと自分を大切にし、そして他者をも大切にできる人になっていくことでしょう。現実に起きてくることや理不尽なできごとにも対処できる力を蓄積し、変化していく自分を楽しんでください。あなたを取り巻く人たちはその変身に驚くことでしょう。その驚きで周囲の人たちも変えていきましょう。あなたが、本当の自分を認め、自分にできることに誇りをもって歩む姿が、あなたの周囲の人たちも巻き込んで明るい未来を形成することにつながるのです。さあ、だれも知らない扉を、あなたの手で開きましょう。佛教大学には、あなたも知らないあなたの可能性を発見する学びがあります。
「生涯学習」は生涯のあらゆる時期に行われる学びと定義されますが、人が何かを学び続ける存在である以上、これ自体はことさらに特別なことではありません。一方で、「人生100年時代」や、「超スマート社会(Society5.0)の到来」が叫ばれて久しく、「生涯学習」の必要性はより高まっているといってよいでしょう。
佛教大学の通信教育課程は、すべての人に学ぶ機会を提供するという理念のもと、1953(昭和28)年の開設からはや70年を経ようとしています。その間積み重ねられた実績は、わが国における遠隔での高等教育に、本学が大きく寄与してきたと自負するところでもあります。
大学卒業を目指す学部(本科)をはじめ、大学や短期大学の卒業を基礎資格としながら、各種免許や資格の取得を目指す課程本科、現職教員のスキルアップ、教養を深めることを目的とした科目履修コースなど、バリエーション豊かな学びが用意されています。また一部の学部では修士課程、更には博士後期課程も設けられており、より高度で発展的な学びにも対応しています。
さらに、2019(令和元)年からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大という未曽有の事態は、通信教育のあり方を根本から問い直す機会ともなりました。これまで培われてきた通信教育での学びは、インターネットを利用した「オンライン」、「デジタル」での学びへと進化しつつあります。
通信教育に、年齢や経験は関係ありません。「学びたい」と思われた今こそ、佛教大学の通信教育課程での学びを考えてみてください。