佛大通信ちょっと読み2018年01月号
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現在、先生はリハビリ中につき、自身は佛教大学のラグビー同好会「GUARDIANS」での活動を休止していますが、研究室にはラグビーボールやラグビーマガジン、ユニフォームが飾られています。「もっと運動をして逞しくなろう」という内容のイラスト付き年賀状が送られて来る始末。男子だから運動が得意、または好きであるべきとの決めつけはなぜ起こるのか。当時の私には理解ができず、憂鬱な日々を送っていました。    やがて男であることを意識男らしさとの対峙 そんな私も、中学生になると「男」であることを意識するようになり、「男らしく」あるためにスポーツを始めます。「好きこそ物の上手なれ」という諺がありますが、私の場合は真反対。「せねばならない」で上達するわけがなく、それがまたジレンマになっていきました。 父は相変わらず。私はスポーツが苦手な反面、勉強は得意だったのですが、「勉強ばかりしているからダメなんだ。大学進学なんてしなくても良いから、経営する工場を継ぐにふさわしい男になってほしい」、その一点張りでした。大学は哲学科を男子はスポーツ、女子は手芸それは誰が決めたこと? 子どもの頃、私はスポーツに関心が持てませんでした。プレイはもちろん、観戦、テレビのスポーツ系アニメや特撮モノにも興味なし。男の子と外で遊ぶより、女の子とお手玉や手芸に興じていたい。料理や園芸も大好きな男の子でした。   私自身は自分を「変わっている」とは微塵も思っていませんでしたが、周囲は「変わった男の子」ととらえていました。男子=スポーツとの関わりを持つもの、という概念を多くが持っていたからでしょう。しかも私は長男だったため、息子とのキャッチボールを夢見ていた父は野球を強制します。当然、上達するはずもなく、その様子を見てまた父が怒るということを繰り返すうち、野球だけでなくスポーツ全般に苦手意識を持つようになってしまいました。 運動ぎらいで物静かな私は、学校でいじめの標的になりました。「オカマ」と呼ばれることもありました。そんな息子に対して、父は「男のくせにメソメソするな」とイラつきました。担任からは学びのサフリカラダに効く、アタマに効く大束 貢生おおつかsupplementたかお8佛教大学社会学部現代社会学科准教授[経歴]大阪府寝屋川市出身。佛教大学大学院博士課程社会学・社会福祉学研究科社会学専攻単位取得満期退学。日本の男性運動・メンズムーブメントに関わり、大阪に設立された「メンズセンター(Men’s Center Japan)」運営委員長を務める。専門はジェンダー論、マイノリティ論、ボランティア論。日本社会学会、日本ジェンダー学会などに所属。現在、寝屋川市スポーツ推進委員を務め、新しいスポーツである「カローリング」を広める活動も行っている。[著書]『男の子の性の本』(共著、解放出版社、2000年)『現代の社会学』(共著、ミネルヴァ書房、2012年)『未来をひらく 男女共同参画』(共著、ミネルヴァ書房、2016年)サプリ01

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