佛大通信ちょっと読み2018年01月号
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6田舎暮らしは、地域行事などでイメージよりもけっこう忙しいのです。そのギャップを集合型セミナーや事前のツアーで埋めるようにしています。移住しても地域にどれだけなじめるかという問題はたいへんですね。いろんな仕掛けが必要になると思っているんです。その地域にしかない独自ルールを読み物としてまとめているのですよ。地域ルールが事前に分かっている方が望ましいスタイルではあると思います。金澤:そうですね。それから、実際に移住したときに相談できることも大事ですね。田村:今では各市町村に、移住の相談の窓口が設けられているので、フォローアップしていただけるようになりましたけど、いない頃はたいへんでした。 現在、「移住計画」は全国に広がりを見せている。今後は、どんな発展をしていくのだろう。❖民間主体で人と地域、人と企業をつなぐ❖金澤:これから「京都移住計画」は、どのように発展していくのでしょうか。移住した人たちが、その地域でそれぞれの役割を担いながら、共に地域社会を作り上げていく社会的協働が必要だと私は思います。田村:その話と少し重なりますが、京都市内では中小企業の後継者不足の問題があって、事業としては続けられるが継ぐ人がいないという理由で商売を畳んでいくところが増えています。今後は、さらに加速度的にそういうケースが増えるので、人と企業のつなぎ手になるようなことにチャレンジしたいと思っています。もう一つは、田舎の方も視野に入れて考えているのが、空き家の活用についてです。改修やセルフリノベーションができる人を増やすための講座を外部の事業者と連携してやっていきたいと思っています。移住希望者はいても、空き家がなくて移住が進まないケースが多いので、一つの手段として、進めていきたいところです。金澤:空き家の活用には地域とのつながりが重要ですよね。過疎化が進んで行く中で、一方では移住したい人と、どういうふうにマッチングしていくのかが、これからの課題だと思います。京都市内の後継者の問題も深刻ですね。田村:ここ「385PLACE」がまさしくそうで、西陣織の帯会社の自社ビルです。西陣織は業界的にも厳しい中、この4、5階の活用ができないかという案件を縁あっていただきました。リノベーションしてシェアオフィスやコワーキングスペースにして活用していきたいとのことで、今はパートナーとしてこのスペースの運営のお手伝いをさせていただいています。少し移住の話からは、ずれるのですが、僕らにはノウハウはあるけれども、リソースとしての物件を持っているわけではないので、古くからの資産を持つ企業と、若い人や他の地域から来た人がアイデアや知恵を掛け算して、今までになかっ「地域の一員となれば地域の担い手にならなければならない。これは考えていかなければならない問題ですよね」と熱心に議論するお二人。京都移住茶論には、ゲストスピーカーを招くことも。写真は、2017年10月に開催された第30回の様子。TRAVEL.2京都移住茶論伝統をつなぐ・未来をつくる京都をめぐる田村さん金澤先生第30回のテーマは「京都の食の小商い」。食関係の家業を継ぐことを選択したUターン者をゲストに迎えて行われた。交流会ではゲストの店の料理やデザートを楽しんだ。

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